人間国宝
身近な自然から模様を表現 増田三男2017/11/20

身近な自然に目を向けて季節感や自然感を豊かに表現し、彫金の重要無形文化財に認定された増田三男。
自然をモチーフにするようになったのは近代陶芸の巨匠富本憲吉の陶芸作品を見てから、というほど富本から受けた影響は大きく、「模様から模様を作らず」と謳った富本の基本姿勢を生涯をかけて貫き通しました。
入学し、当時彫金部の教授を務めていた清水南山に学びました。清水南山は加納夏雄の流れを汲む彫金の名匠でしたが、実際の授業では「手板」と呼ばれる彫金のお手本を模刻して、彫り方の基礎を学ぶ事の繰り返しでした。独創性も自由もない学校での授業に次第に嫌気がさし、退学を決意した増田は清水南山宅を訪ねましたが、その時南山の膨大なスケッチ帖を見せられ、そのひた向きな制作姿勢に感銘を受けて退学を思いとどまりました。結局東京美術学校には8年通い、彫金の基礎的な技法を習得しました。在学中には第14回帝展に「壁面燭台」を出品し初入選を遂げるなど、彫金家としての実績を着実に重ねていきました。
1936年、東京美術学校を卒業し、たまたま足を運んだ国画会展の会場で、富本憲吉の陶芸作品を目にした増田は深い感銘を受けました。富本はこの国画会工芸部の創設に尽力した陶芸家で、増田は自身も国画会工芸部に出品するようになり、尊敬する富本に自分の作品を見てもらえることが何よりの励みになりました。
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