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コラムコラム

刀剣・刀装品

新選組沖田総司の幻の刀剣【加州清光】2022/09/06

時代小説や歴史小説では剣豪が刀を交えるシーンが多々あります。その中でも幕末を舞台とした新選組や草莽の志士たちが真剣勝負で戦う時代劇が戦前戦後の娯楽でした。
そのなかでも司馬遼太郎氏の新選組の小説『新選組血風禄』は大変人気があり、映像化もされています。映像化は東映が行ってモノクロなのですが今でもYouTubeやDVDなどでも鑑賞できます。近藤勇を永井大、土方歳三を宅間孝行、沖田総司を辻本祐樹が迫真の演技を見せてくれています。

ここでは新選組の沖田総司と愛刀の加州清光に焦点を当ててどこまで史実か史実ではないかをメインに進めていきます。

沖田総司とは


沖田総司は天保十五年(1844年)に産まれました。白河藩の足軽の子として白河藩の江戸下屋敷に誕生しています。幼くして父が亡くなったので近藤勇の道場に拾われ、京都で近藤勇が新選組の局長になると、新選組一番隊隊長として得意の剣術を活かして池田屋事件などで活躍しました。しかし当時の不治の病である結核に罹患し、近藤勇や土方歳三の最期も見ることなく京都で亡くなったとされています。

そんな沖田総司の愛刀は俗に3本あるとされ、加州清光、大和守安貞、菊一文字則宗が取り上げられます。

その中でも「加州清光」は室町後期から幕末まで十二代に渡って活躍した刀鍛冶の名で、江戸時代の寛文寛永頃に活躍した六代目の加州清光が沖田総司の「清光」を鍛刀したと伝えられています。

加州清光が作った刀の特徴は、地金の板目模様が崩れ、波打つような模様が見えます。そして刀の刃の白く見える部分の刃文は、直刃をもっとも得意とします。そして刃の白い部分と黒い部分の間に切れ目のような模様が入るものや、稀に波状になっているものが見え、白い部分は明るく輝いて見えます。切先の刃文は小さく、返りが乱れるものもあり、彫物は少なく刀身に棒のような溝が一本彫られています。持ち手部分の刃に相当する茎は片方が斜めに削られています。やや大振りに二字銘が多いのが特徴ですが、稀に長銘で年紀を切ったものがあります。

異色の経歴の持ち主「六代目加州清光」


さて、ここでは沖田総司の「清光」の鍛造者とされる六代目加州清光の人物像へ焦点を大いに当てていきます。
六代目加州清光は「非人清光」もしくは「乞食清光」とも呼ばれる、刀鍛冶として異色の人物です。

戦国時代が終わって江戸時代に入って刀の需要は下降線をたどります。同様に刀鍛冶の需要も落ちてきました。そのような時代背景の中で六代目加州清光は刀鍛冶としての生業を続けるべく、ある行動に打って出ます。当時、差別を受けていた士農工商以外の身分に置かれた非人と呼ばれた人々の非人小屋に交じって刀鍛冶に励んだと言われています。

六代目加州清光は差別を受けた人々に交じって刀鍛冶をしていたのには理由があります。当時、非人と呼ばれた彼らは死刑になった死体の後処理を命ぜられていました。ですので、刀の切れ味についての知識が豊富で、六代目加州清光が切れ味抜群の名刀を制作するのに貢献したといわれています。そこまでしてでも、加州清光は刀鍛冶としての職を捨てたくなかったと強い気持ちが伝わります。

創作と史実の沖田総司の刀剣


史実と異なる司馬遼太郎氏のフィクションと思われるのはいくつかあります。司馬遼太郎氏の小説『新選組血風録』には沖田総司の愛用していた刀を菊一文字則宗としています。あたかも強調するかのように新選組を扱った時代小説の子母澤寛氏の『新選組始末記』も菊一文字則宗を沖田総司の愛刀として扱っています。その後は司馬遼太郎氏の小説が一番貢献しているのか、新選組を題材にした時代小説には沖田総司の愛刀といえば菊一文字則宗、といつしか人々の間で定着しました。

しかし、菊一文字則宗は鎌倉時代に実在した備前一文字派の祖、「則宗」が作成した刀剣とされ、実在した場合、国宝級の名刀となります。司馬遼太郎氏の小説でも沖田総司が菊一文字則宗を入手するときに百両の大金を要求されているシーンがありますが、新選組の局長の近藤勇でも二十両、副長の土方歳三でも十両ほどの俸禄とされているため、一番隊隊長の沖田総司が百両も値を付けられる名刀を所持できるとは思えません。司馬遼太郎氏は小説の引き立て役に沖田総司と国宝級の名刀の菊一文字則宗を選びましたが、史実では実戦刀の加州清光と大和守安貞を重宝したのでしょう。

残念ながら沖田総司の加州清光は池田屋事件の激戦により「帽子」(切先の部分)が折れたと、新選組局長の近藤勇の書簡に記録されています。そして鍛冶屋でも修復できずに廃棄されたとされ、現存していません。しかし、加州清光は沖田総司の愛刀の中で、生涯最大の功績として語られる池田屋事件で使われ、その顛末が記録されたという点で、最も重宝され、実在した可能性が高い刀剣だと思います。



参考資料
深江泰正、『合本番 古刀・新刀刀工作風辞典』(株式会社グラフィック社)

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