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絵画

レオナルド・ダ・ヴィンチ《美しきフェロニエール》の謎。モデルは誰?ルーヴル美術館展の見どころ解説2026/09/03

レオナルド・ダ・ヴィンチ《美しきフェロニエール》の謎。モデルは誰?ルーヴル美術館展の見どころ解説

レオナルド・ダ・ヴィンチによる謎多き肖像画《美しきフェロニエール》が、2026年9月に日本で公開されます。
フランスのルーヴル美術館が所蔵するこの傑作絵画は、描かれた女性の正体がいまだ特定されておらず、多くの説が飛び交っています。
本記事では、作品の背景にある謎やダ・ヴィンチならではの技法、そして来日する展覧会の見どころについて詳しく解説します。

《美しきフェロニエール》が52年ぶりに来日!2026年開催のルーヴル美術館展


レオナルド・ダ・ヴィンチ《美しきフェロニエール》の謎。モデルは誰?ルーヴル美術館展の見どころ解説

《美しきフェロニエール》は、2026年9月9日から国立新美術館で開催される「ルーヴル美術館展ルネサンス」の目玉作品として初来日します。ルーヴル美術館が所蔵するレオナルド・ダ・ヴィンチの作品が日本で公開されるのは、1974年の《モナ・リザ》以来52年ぶりとなり、美術ファンにとって見逃せない貴重な機会です。この展覧会は、ルネサンス期の芸術に焦点を当てたもので、ダ・ヴィンチの傑作を間近で鑑賞できます。

レオナルド・ダ・ヴィンチの傑作《美しきフェロニエール》の基礎知識


レオナルド・ダ・ヴィンチ《美しきフェロニエール》の謎。モデルは誰?ルーヴル美術館展の見どころ解説

《美しきフェロニエール》は、ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチが1495年から1499年頃に制作したとされる油彩画です。
現在はフランス・パリのルーヴル美術館に所蔵されており、《モナ・リザ》や《岩窟の聖母》と並ぶダ・ヴィンチの代表作の一つとして知られています。
描かれた女性のミステリアスな表情や、ダ・ヴィンチ特有の精緻な描写が際立つこの絵は、多くの研究者や美術愛好家を魅了し続けています。


「フェロニエール」は人名ではない?絵画の題名に隠された意味


美しきフェロニエールという題名は、モデルの女性の名前ではありません。
このフェロニエールとは、彼女が額に着けている宝石付きの髪飾りを指す言葉です。
19世紀、この絵のモデルがフランス王フランソワ1世の寵姫で、金物商の妻であったという逸話が広まりました。

この逸話は後に誤りであると判明しましたが、絵画の通称として定着し、今日まで使われ続けています。


鑑賞者を惹きつける「4分の3正面向き」の構図


この絵が鑑賞者に強い印象を与える理由の一つに、モデルを「4分の3正面向き」で描いた構図が挙げられます。
当時の肖像画では横顔で描くのが一般的でしたが、ダ・ヴィンチは体を少し斜めにし、顔を鑑賞者のほうへ向けることで、人物に立体感と生命感を与えました。
この革新的な構図により、絵の中の女性は静的な存在ではなく、まるで生きているかのような存在感を放つ美しきフェロニエールが完成したのです。


ダ・ヴィンチが生んだ「スフマート技法」による柔らかな光の表現


《美しきフェロニエール》の柔らかな雰囲気は、ダ・ヴィンチが生み出した「スフマート」という絵画技法によって作られています
スフマートとは、輪郭線を明確に描かず、ぼかすように色を重ねていくことで、対象が煙の中に溶け込むかのような効果を生む技法です。

この絵では、女性の肌の質感や背景の描写にスフマートが用いられており、光と影が滑らかに移ろうことで、神秘的で優美な表情を際立たせています。

描かれた女性は誰?《美しきフェロニエール》のモデルに関する3つの説


《美しきフェロニエール》の最大の謎は、描かれた女性の正体です。
ダ・ヴィンチ自身が記録を残さなかったため、モデルは特定されていません。
しかし、制作された当時のミラノ公国の状況から、主に3人の女性が候補として挙げられています。

ここでは、それぞれの説について詳しく見ていきましょう。


【最有力説】ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの愛人ルクレツィア・クリヴェッリ


現在、最も有力な説とされているのが、当時ミラノを統治していたルドヴィーコ・スフォルツァの愛人、ルクレツィア・クリヴェッリです。
彼女は公妃ベアトリーチェ・デステに仕える女官でしたが、ルドヴィーコの寵愛を受けました。
ダ・ヴィンチがルドヴィーコに宮廷画家として仕えていた時期と、この絵の制作年代が一致することから、彼の依頼で描かれた可能性が高いと考えられています。


【対抗説】ミラノ公妃ベアトリーチェ・デステ


次に挙げられるのが、ルドヴィーコ・スフォルツァの正妻であったベアトリーチェ・デステです。
彼女は当時のファッションリーダーであり、高い教養を持つ女性として知られていました。
公国の支配者の妻という立場から、ダ・ヴィンチが彼女の肖像画を描いた可能性は十分に考えられます。

しかし、現存する彼女の他の肖像画と顔立ちが異なるとの指摘もあり、この説を疑問視する声も少なくありません。


《白貂を抱く貴婦人》のモデル、チェチーリア・ガッレラーニとの関係は?


ダ・ヴィンチが描いた別の肖像画《白貂を抱く貴婦人》のモデル、チェチーリア・ガッレラーニも、ルドヴィーコ・スフォルツァの愛人でした。
そのため、かつては《美しきフェロニエール》のモデルと同一人物ではないかという説も存在しました。
しかし、両作品の様式の違いや制作年代の隔たりから、現在では別人であるという見方が一般的です。

2人の女性は、ルドヴィーコの愛人という共通点を持ちながらも、異なる時期にダ・ヴィンチによって描かれたと考えられています。

展覧会で注目すべき《美しきフェロニエール》の鑑賞ポイント


レオナルド・ダ・ヴィンチ《美しきフェロニエール》の謎。モデルは誰?ルーヴル美術館展の見どころ解説

ルーヴル美術館から来日する《美しきフェロニエール》を展覧会で鑑賞する際には、いくつかのポイントに注目することで、作品の魅力をより深く理解できます。
ダ・ヴィンチが仕掛けた視覚的な効果や、作品が持つ歴史的な価値、そして描かれた細部の意味を知ることで、鑑賞体験は一層豊かなものになるでしょう。


目が合わないのに見つめられている?計算された視線の謎を解き明かす


《美しきフェロニエール》のモデルは、鑑賞者と完全に視線を合わせず、わずかに横を向いています。
しかし、不思議なことに、どの角度から絵を眺めても、彼女に見つめられているかのような感覚を覚えます。
これは、ダ・ヴィンチが人間の心理を巧みに計算し、視線を微妙にずらすことで生み出した効果です。

鑑賞者の存在を意識しているかのような緊張感と、内面の複雑さを感じさせるこの視線は、この絵の大きな見どころです。


世界に約15点のみ現存するダ・ヴィンチ真筆としての希少性


レオナルド・ダ・ヴィンチが完成させたとされる油彩画は、世界に十数点ほどしか現存していません。そのほとんどが各国の主要な美術館に所蔵されており、館外に出ることは滅多にありません。

ダ・ヴィンチの真筆ならではの繊細な筆遣いや、スフマート技法による色彩の深みを直接目にすることができるでしょう。


ルネサンス期の流行が分かる衣装と額の宝飾品「フェロニエール」


描かれた女性の衣装や髪型は、15世紀末のミラノ宮廷における最先端の流行を反映しています。
特に、題名の由来となった額の「フェロニエール」は、フランスから伝わったとされる装飾品で、当時の貴婦人たちの間で人気を博しました。
細い鎖や紐で宝石を額に飾るこのアクセサリーは、富と身分の高さを示す象徴でもありました。

こうした細部から、《美しきフェロニエール》が描かれた時代の文化や風俗を垣間見ることができます。

「ルーヴル美術館展 愛の姿」の開催概要とチケット情報


2026年に開催される「ルーヴル美術館展ルネサンス」では、レオナルド・ダ・ヴィンチの《美しきフェロニエール》が目玉作品として展示されます。
ここでは、展覧会の開催期間や会場へのアクセス、チケットに関する情報をまとめました。
来場を検討している方は、事前に詳細を確認することをおすすめします。


展覧会の開催期間と開館時間


「ルーヴル美術館展ルネサンス」の開催期間は、2026年9月9日(水)から12月13日(日)までです。

最新の情報は公式サイトをご確認ください。

《美しきフェロニエール》に関するよくある質問


レオナルド・ダ・ヴィンチ《美しきフェロニエール》の謎。モデルは誰?ルーヴル美術館展の見どころ解説

ここでは、レオナルド・ダ・ヴィンチの《美しきフェロニエール》について、多くの人が抱く疑問に答えます。
モデルの正体や鑑賞できる場所、題名の由来など、作品をより深く知るための情報をまとめました。

Q1:《美しきフェロニエール》に描かれている女性は誰が最も有力ですか?


A:ミラノ公ルドヴィーコ・スフォルツァの愛人、ルクレツィア・クリヴェッリとする説が最も有力です。
ダ・ヴィンチがミラノ宮廷で活動していた時期と重なるため、制作背景に整合性があります。
ただし、これは確定した説ではなく、モデルの正体は今なお謎に包まれています。

Q2:レオナルド・ダ・ヴィンチの《美しきフェロニエール》はいつ、どこで見られますか?


A:2026年9月9日(水)から12月13日(日)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催される「ルーヴル美術館展ルネサンス」で鑑賞できます。この期間以外は、常設展示されているフランス・パリのルーヴル美術館でしか見ることができない貴重な作品です。

Q3:なぜこの絵画は《美しきフェロニエール》という名前なのですか?


A:「フェロニエール」という名前は、額につけている紐飾りを象徴して名付けられたという説が有力です。これは、フランス王フランソワ1世の愛人フェロン夫人の名前から取って命名された装飾品が、フェロニエールという言葉の由来になっているためです。

まとめ


レオナルド・ダ・ヴィンチの《美しきフェロニエール》は、モデルの謎や革新的な技法など、多くの魅力を持つ作品です。
世界に数点しか現存しないダ・ヴィンチの真筆が、ルーヴル美術館から日本初公開となる2026年の展覧会は、その芸術性を直接体感できるまたとない機会となります。
作品の背景を知ることで、鑑賞の深みはさらに増すことでしょう。

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