陶磁器
質実剛健な土の色味が魅力。日本六古窯の1つ、備前焼2020/12/30
日本の焼き物には、美しい色絵をつけたものもあれば、土の色味そのものを生かしたものもあります。そして、後者の代表格ともいえるのが、岡山県備前市伊部(いんべ)地区周辺で作られる「備前焼」です。日本六古窯の1つに数えられ、伊部地区では備前焼の窯の四角い煙突がいくつも見られます。
製法の大きな特徴は、釉薬(ゆうやく)を一切使用せず、絵付けも行わないこと。この姿勢を貫いたのは、六古窯の中でも備前焼だけです。1200℃〜1300℃もの高温で約2週間も焼き締め、「投げても割れない」といわれるほど固くなるため、美術品はもちろん日用品の制作にも最適。素朴な土の色味を楽しめる、質実剛健な作品が数多く生み出されてきました。
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