版画家。版画「抱擁」の出品で版画家としての道を歩みはじめた。シンプルな構図と色の濃淡によって、木版画で奥行きを出す。
晩年に、ナガセプリント73という技法を作り出し、油彩画のような遠近感と発色が版画で表せるようになった。

略歴

1891年　茨城県西茨城郡に生まれる
1909年　白馬会原町洋画研究所で長原孝太郎に教えを受ける
1911年　東京美術学校彫刻科に入学するも、中退する
1914年　第1回二科展に「愛する少女」他5品を出品し、入選
1916年　長谷川潔、広島晃甫と日本版画倶楽部を結成。日本版画倶楽部第1回展に木版画の「抱擁」を出品
1922年　「版画を作るひとへ」を執筆
1927年　木版画の「髪」が帝国美術展に入選
1929年　木版画「トルコ帽をかぶれる男」が第7回春陽会展で入賞する。　また版画研究のため渡仏する
1936年　日本に帰国
1960年　棟方志功、武田由平らと「日版会」を設立
1974年　東京とパリで新作版画展が開催され、フランス国立近代美術館、フランス国立図書館等に収蔵される
1977年　茨城県立美術博物館主催の永瀬義郎版画展を開催し、同年に勲四等瑞宝章を受章する
1978年　逝去

代表作

「トルコ帽をかぶれる男」「幻想」