美術家。雑誌「暮らしの手帖」の連載を機に影絵作家として活動を始め、現在も多数の影絵作品を制作している。また全国で影絵の公演も行った。

略歴

1924年　東京に生まれる
1936年　慶應普通部入学。仙波均平に水彩画、エッチング、油絵の指導を受ける。この頃、先輩の縁で、猪熊弦一郎のアトリエに出入りし、モダニズム絵画に影響を受ける。また、慶應の児童文化研究会にて人形劇と出会う。
1944年　海軍予備学生となり、翌年に少尉任官する。
1946年　慶應復学する。講師の小澤愛圀により、人形劇・影絵を知る。人形劇と影絵の劇場「ジュヌ・パントル」を結成
1947年　慶應義塾大学経済学部卒業。東京興行に入社する
1948年　花森安治の雑誌「暮しの手帖」にて、影絵の連載開始。
1950年　初の影絵絵本「ぶどう酒びんのふしぎな旅」出版
1951年　テアトル東京を辞職する。
1952年　アサヒビール系ビヤホールに影絵ガラス壁画を制作し、NHKの専属となる。
1953年　朝日新聞日曜版紙面にて、影絵連載。
1954年　児童文化誌「絵本木馬」を創刊する。
1958年　「中央公論」連載の「西遊記」の挿絵を担当
1960年　影絵画集「影絵」を出版
1966年　「木馬座アワー」のキャラクターとして、「ケロヨン」を創作
1972年　公演の混乱等の諸問題によって「木馬座」を離れる。影絵・人形劇公演自体は「ジュヌ・パントル」として、活動を継続。
1974年　「暮しの手帖」にカラー影絵の連載を1996年まで執筆
1977年　「藤城清治影絵画集」出版
1978年　「暮しの手帖」の表紙を描く
1981年　影絵画集「イエス」出版
1983年　絵本「銀河鉄道の夜」がチェコスロバキアのブラチスラヴァ国際絵本原画展で金のリンゴ賞受賞
1989年　紫綬褒章受章。宮城県仙台市で「鐘崎笹かまメルヘン館大壁画」制作
1991年　影絵画集「天地創造」出版
1992年　「藤城清治影絵美術館」開設
1995年　勲四等旭日小綬章受章。
1996年　藤城清治影絵美術館開設
1997年　影絵画集「ウィー・アー・ザ・ワールド/歌が世界を動かした」出版
1999年　日本児童文芸家協会より児童文化特別功労賞受賞
2011年（平成23年）太田光原作の絵本「マボロシの鳥」を制作。自宅スタジオ展開催。
2013年　栃木県那須町に「藤城清治美術館」が開館。第36回 巖谷小波文芸賞受賞
2014年　絵本「画本 風の又三郎」にて、第24回 宮沢賢治賞受賞
2016年　第50回造本装幀コンクールで「藤城清治の旅する影絵 日本」が日本印刷産業連合会会長賞を受賞
2019年　宮崎空港に日向神話ステンドグラス完成

代表作

「しだれ桜」「ハメルーンの笛吹」