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コラムコラム

人間国宝

中国・明時代の黄地紅彩を再現した加藤土師萌2016/12/19

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加藤土師萌は色絵磁器で1961年に重要無形文化財保持者に認定されていますが、色絵以外にも金欄手、金彩、染付、辰砂、影青、織部、均窯、古瀬戸、黄瀬戸、備前、萩、釉裏金彩など、多様な技法に取り組み、幅広い制作を行った陶芸家です。
その中でも中国・明時代の五彩・金襴手・黄地紅などの技法を近代化した色絵磁器の作品は、多年にわたる研究の生家として芸術的にも技術的にも高く評価されています。

その加藤自身がひとつの技法にこだわらず、ありとあらゆる技法に貪欲に取り組んだのにはある深い理由があったからでした。


瀬戸で生まれ多治見で研究


加藤土師萌は1900年(明治33年13)に愛知県瀬戸市に生まれました。当初は画家を目指していましたが、14歳で製陶業の千峰園に画工見習いとして就職。愛知県立瀬戸陶器学校の図案科教諭であった日野厚と出会い、陶芸図案などを学びました。

1926年より陶磁器の産地である多治見の陶磁器試験場に技師として長年勤め、ここでひろく陶技の研究を積み、その経験を生かして1940年に横浜市日吉に築窯し独立しました。

若い時期に瀬戸と多治見という陶磁器の産地で培った図案や窯業技術に関する豊富な知識をもとに、幅広い技法を手掛けた理由についてこう語っています。

「ペーパーデザインから作陶の道に入って、いろいろな作調のものを手がけた。低温物、高温物、酸化焔、還元焔等まさに“よろずや”思いのまま、よそ目には何が目標?と思えたかもしれない。しかし、幅広く、技術を手がけた上でなければ、陶磁の本質を知ることも出来ず、結論がでない」

古陶磁の収集や鑑賞が盛り上がりを見せていた時代の中で、古陶磁の名品に学び、ひたむきに制作を行う事で、少しでも名品に近づきたいという思いが高まっていったのかも知れません。

黄地紅彩の再現


141950年、加藤土師萌は明の時代に出現した後に途絶えていた高等な上絵技術「黄地紅彩」を約2年かけて解明・復元に成功し、この技法は1951年に無形文化財に指定されました。

黄地紅彩とは、黄色の釉薬で全体を彩色した上から赤色の上絵の具で文様の下地にあたる部分を彩色して文様を表す技法で、中国・明の嘉靖年間(1522~66年)に作り出されたものです。

この技法の解明にあたっての最大のポイントは、黄釉の発色、すなわち黄釉の焼付温度が常識では考えられない1000℃であるということを発見した事でした。

当時この黄地紅彩の技法は秘密とされてきましたが、加藤は陶芸界の秘密主義に抵抗し、黄地紅彩の制作技術についての記録を原稿用紙約百枚に克明に記しました。

この記録は文化財保管委員会に保管されており、記述通りに作陶すれば黄地紅彩ができるといわれています。

先人達が何百年もの時間をかけて蓄積してきた製陶技術に対する確かな知識に基づいて制作を行うことで、伝統の厚みを付加するすることになると考えていた加藤土師萌。
倣作への取り組みを通じて、古作における素材、技法と表現の関係を解き明かし、自らの制作に活かした作品は、現代でも貴重な資料として残され続けています。

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